寄生虫による感染症について

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うんちに混じってそうめんがでてきたのかなと思ったら動いていた!」とか「散歩から帰ってきた犬に草の実がいっぱいついているなと思ったらダニだった!」なんてゾッとする話をときどき耳にします。

清潔にしているような犬にも虫が寄生することがあります。寄生されても症状がなにもない場合もありますが、死に至るケースもあります。もし何らかの異常がみられたらすぐに動物病院へ連れて行ってあげてください。


こんな症状があったら寄生虫がいるかもしれません

  • 元気がない
  • 動きが鈍い
  • 下痢や消化不良を起こしている
  • おなかが膨れている
  • うんちや石、紙などエサ以外の物を食べる
  • 発育不良
  • 貧血
  • 血便
  • うんちに何か混じっている

おなかの虫

寄生虫には犬の体の中に寄生する虫と体の表面に寄生する虫がいます。体内に寄生する虫は目には見えないほど小さいものからそうめんぐらいの太さの虫までさまざま。

回虫症

犬 回虫
回虫は体調10cmほどでそうめんほどの太さです。感染している犬のうんちの中に卵があり、それが口から体内に入ることで感染します。あるいは母犬から胎盤を通じて子犬に感染します。回虫は小腸に寄生。

管理人の犬も回虫症になったことがあります。おしりから白い動くものがウニュウニュと出てきてビックリしました。かなり気持ち悪い物体です…

雌雄異体であり、雄は全長15~30cm、雌は20~35cmと、雌の方が大きい。環形動物のミミズに似た体型であり、 lumbricoides (ミミズのような)という種名もこれに由来するが[2]、回虫は線形動物であり、環形動物とは全く異なるので体節も環帯もなく、視細胞などの感覚器も失われており、体の先端に口と肛門があるだけで、体幹を腸が貫通する。生殖器は発達し、虫体の大部分を占める。成熟した雌は1日10万個から25万個もの卵を産む。
※回虫がどんな形か見たい方はこちらから(注意:気持ち悪い画像なので食事中はやめたほうが良いです)↓
出典:【閲覧注意】Wikipedia【回虫症】

回虫は、駆除薬で駆除する必要があります。毛や皮膚に回虫の卵がついていることもあるのでシャンプーなどで体をキレイにしておきましょう。予防としては散歩中、他の犬のうんちのにおいをかいだりしないよう注意してください。

症状 食欲不振、嘔吐、下痢、おなかの膨らみ、多数の寄生でけいれんや引きつけ

鞭虫症

鞭虫は体長2~3cmでムチのような体をしています。感染している犬のうんちの中に卵があり、それが口から体内に入ることで感染します。小腸に寄生し他の寄生虫もいると症状が重くなる場合もあります。

検便をして症状に合わせた薬を投与し治療します。予防法は他の犬のうんちに近づけないようにすることです。

症状 貧血、水のような激しい血便、食欲不振、体重減少

鉤虫症

鉤虫は体長1cm。口や皮膚から感染、または母犬から胎盤を通じて子犬に感染することも。子犬の場合は死んでしまうケースもあるので要注意です。

駆除薬を使って駆除します。貧血や下痢の治療も必要になるかもしれません。犬が生活している環境を清潔に保つことも大切。胎盤感染を防ぐには交配する前に検査をしておきましょう。

症状 貧血、下痢、血便、毛ヅヤが悪くなる

瓜実条虫症

成虫の体長は30~80cm。たくさんの節からできています。うんちの表面をウジ虫のように動いているのがそうです。ノミを介して感染します。小腸に寄生。重症化することないそうですが、数が多いと症状がでます。

治療は駆除薬や下痢止め、栄養剤などの投与。ノミの駆除と生活環境をきれいに保つことが重要です。

エキノコックス症

キタキツネの寄生で有名ですが犬にも感染します。感染した動物のうんちから口に偶然はいることで感染します。感染後5~10年は自覚症状がありません。札幌周辺のキタキツネの50%が感染しているというデータもあるので、観光の際に触ったりしないでください。

症状 初期の頃は症状はあまりなく下痢をするくらいです。ただ悪化すると肝機能障害が出て治療をしないと90%は死んでしまう怖い病気です。

定期的な検査と駆除を

おしっこを動物病院に持って行く時は
それぞれの虫に合った薬を使わなくてはいけないので、必ず病院で検査をしましょう。

うんちに混ざって出てきた虫を目でみて見つけられることもありますが、目には見えないほど小さいものの場合もあります。

また検便でも100%見つかるわけではないので、もし陰性だったとしても安心はできません。感染していてもすぐにうんちに混じって出てくるわけではないですし、うんち全体を検査するわけではないので見逃してしまうこともあります。

寄生虫に感染していても症状が出ないこともあります。症状がでないからと言って放置していれば、その犬のうんちから他の犬にうつしてしまうことに。また人に伝染るものもあるので、定期的な駆除をおすすめします

駆除の目安は、生後2週目~生後3ヶ月までは2週間おきに1回、生後3ヶ月~生後6ヶ月までは月に1回、生後6ヶ月以上は年1回以上です。獣医さんに相談してみましょう。

フィラリア症

犬の心臓に寄生。そのことから英語ではハート虫と呼ばれています。昔はかなり多くの犬がフィラリア症で死んでいたそう。虫の体長はメスが30cm、オスは15cm。まるでそうめんのようです。この虫の幼虫を持っている蚊に刺されることで感染します。感染後7~8ヶ月で成虫になり、その後5~6年は生きるようです。

成虫の駆除はかなり難しく、外科的手術が必要になるケースもあります。そのため予防が第一です。

症状 血尿、せき、背中の脱毛、おなかに水が貯まる、不整脈、死に至るケースも。

予防:予防薬は蚊にさされて感染しても、幼虫が育たないようにする対策です。なので蚊にさされる時期に1ヶ月に1度薬を飲ませましょう。一般的には5月下旬~11月下旬ころまで。蚊がいなくなっても1ヶ月は続ける必要あり。

予防薬には皮膚に直接付けるものや口から飲ませるもの、数ヶ月効果が続く注射などがあります。屋外で飼っている犬はとくに注意が必要になります。

人に伝染する寄生虫もいます!

赤ちゃんと犬
回虫など人にも伝染する寄生虫もいます。症状が出ないこともありますが、せきや吐き気、嘔吐、発熱などがあらわれます。とくに抵抗力のない乳幼児が家にいる場合は気をつけてください。

  • 同じ箸でごはんをあげたり、キスをしない
  • 犬を触ったあとは必ず手を洗う(卵が手についているかも)
  • ノミをつぶさない(ノミの体内にいた瓜実条虫が手につくかも)
  • 鶏や牛の生レバーは食べない
  • 土をいじるときは手袋を
  • 赤ちゃんは犬のトイレに近づけない
  • 赤ちゃんあるいは犬の体調が悪い時には遊ばせない

もし検便で回虫が寄生しているとわかった犬にこどもがなめられてしまった時は、なめられた所をよく拭いたり洗ったりしましょう。回虫が感染している子犬は皮膚や毛に回虫の卵がついているかもしれません。

体の表面に寄生する虫

マダニ

公園や河川敷、山の中など草があるところにはどこにでもいます。春から夏にかけて活発になるのでとくに注意してください。

マダニが皮膚にくっつき血を吸うときにだ液を出し、このだ液の中に菌やウイルスが含まれていることがあります。マダニに寄生されていても、犬がかゆがることはあまりないのですが、ウイルスによって病気になることが心配です。

マダニは耳やおなか、内股、お尻周りなど毛の少ないところに寄生することが多いです。もし犬にマダニがついているのを発見しても引っ張ってとらないように。

病院で専用のピンセットや薬で取ってもらわないとマダニの口の部分だけが犬の体内に残ってしまい炎症を起こしてしまいます。

マダニによって引き起こされる病気

【バベシア症】

以前は関西より西で多く見られましたが、近年は関東や東北でも。バベシア原虫が赤血球に寄生して赤血球をこわし、貧血になります。おしっこがコーラの色になることがあります。

【ライム病】

ボレリアという細菌が感染することで起こります。症状がでるのは感染した犬の5%程度ですが関節炎や発熱、食欲不振、リンパ節の腫れなどがあらわれます。

人に感染すると・・・

感染初期は、◎←のような特徴的な赤い紅斑があらわれ発熱や頭痛、筋肉痛などインフルエンザのような症状がでます。病原体が全身に回ると神経障害や筋肉炎などさまざまな症状があわられ、数ヶ月~数年後には慢性関節炎や慢性脳脊髄炎などになってしまうこともあります。

【重症熱性血小板減少症候群(SFTS)】

SFTSウイルスに感染することで起こります。犬の場合は感染しても症状がでることはないそうですが、人が感染すると危険。

人に感染すると・・・
2013年に日本で初めて人が感染したのが報告されました。症状は発熱、下痢、嘔吐、腹痛、筋肉痛、神経症状、意識障害などなど。致死率は6.3~30%。有効なワクチンや治療薬はまだないので、マダニに刺されないようにすることが大事です。

マダニに刺されないようにするには

散歩で野山や草むらを歩くときは長袖、長ズボン、帽子を着用。肌をなるべく出さないようにしましょう。散歩から帰ったら、犬や自分自身が刺されていないかチェック。犬の毛の薄い部分(目、鼻、耳、指の間など)をとくに注意してみてみましょう。もし噛まれていたらすぐに病院へ。

また病院で予防薬を処方してもらってください。

ノミ

ノミ
イヌノミやネコノミが寄生して血を吸います。犬の毛や寝床に卵が産み落とされ、気温20度~25度、湿度70%以上でふ化して幼虫に。幼虫は垢や落ちているエサのタンパク質などを食べて成虫に育ちます。

6月頃と9~10月頃に多く発生し、とくに背中や脇の下、下腹、内股を好んでかみつき血を吸います。

ノミがいる犬は激しいかゆみのために噛んだりひっかいたりします。見ているのがかわいそうになるほどかゆがります。と同時にかなりのストレスもたまります。

ノミによるアレルギー性皮膚炎になってしまう犬もいます。ステロイドや抗ヒスタミン剤などで治療をしなければならないケースもあります。

どうやって駆除する?

ノミ
ノミは茶色く平べったい形をしています。犬の毛をかき分けてみると毛の間を走り回っているのが見えるかも。

もし姿が見えなくてもかゆがっているようならしっぽの付け根部分を見てください。砂粒ほどの黒いノミの糞が見つかるかもしれません。ティッシュを濡らして、その上に黒い粒を置き、赤茶色のシミができればそれがノミの糞です。

かゆくてかわいそうなので早く病院で診てもらい薬をもらいましょう。もし病院が休診日などですぐにいけない!なんてときは自宅で駆除することもできます。

目の細かいノミ取りコームで全身をとかします。コームにノミが引っかかってきますが、絶対につぶさないようにしてください。

卵が飛び散ったり、ウイスルが飛び散ったりします。ノミを逃さないようにすばやくガムテープにはりつけてください。

あるいは浴槽にお湯をためて首までつからせます。ノミが顔に逃げないように顔は先に濡らしておきます。そのお湯の中でシャンプーするとノミが浮いてきますので、洗面器ですくって台所用洗剤につけ完全に殺します。

ノミの成虫は1日に最大50個の卵を産むと言われているので、一匹いたら他にもたくさんいることを覚悟してください。卵やさなぎがカーペットやソファに絡まっていることも。掃除機だけでなく、コロコロやガムテープでも掃除をしましょう。

ノミは梅雨の前後が一番活発ですが、今は暖房とカーペットがあるので年間を通じて駆除が必要です。

マダニやノミを予防する薬、市販のものでもいいの?

マダニとノミ対策に月に1回の予防薬の投与をしましょう。直接肌に薬をつけるものや首輪タイプなどがあります。市販もされていますが、病院で処方されたもののほうが効果は確実です。

ホームセンターやペットショップで売られているものは安いかもしれませんが、効果はイマイチ。つけていてもマダニに刺されたなんて言う人もいるようです。

お外デビューする前にかならず予防薬を投与してくださいね。また外に出ない犬でも、人がノミやマダニを服や靴につけて家に入れてしまうかも。予防薬は欠かせませんね。

私の実家で飼っていた犬は散歩に行く度にダニやノミをつけてきました。気が付くとノミが直径1cmぐらいに大きくなっていて、何をやってもとれないんです…

動物病院に行って駆除してもらいましたが、そこでノミとダニがつかない薬を処方してもらいました。「フロントライン」という薬です。

これをつけたらウソのようにノミとダニが嘘のようにいなくなりましたね…卵があっても駆除できるので、今いるノミやダニだけでなく、これから生まれるものにも効果があります。もっと早く知っていれば!と思いました。

当時は病院でしか処方してもらえなかったので、毎月通ってフロントラインだけもらっていたのですが、調べたらネットで買えるところを見つけました。
参考 「フロントライン」はこちらで買えます




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